『医療崩壊』 このことが意味していることは何でしょう?
コロナウイルスの治療ができなくなること・・・。だけではないんです。
本日は『医療崩壊』がどんなことを意味するのか、その一部を紹介したいと思います。
1.新型コロナウイルス治療の受け入れ先がなくなる
まずは、こちらのニュースをご覧ください。
日本医師会の中川俊男会長は25日の定例記者会見で、新型コロナウイルスの新規感染者の増加が続いている状況に関し、「医療提供体制が崩壊の危機に直面している」との認識を示した。
『医療崩壊』といっても、なかなか、現実のものとして、
実感することは、今までなかったと思いますが、
一部の地域では、現実の問題として、直面していることを理解しましょう。
もちろん、『医療崩壊』が起きれば、新型コロナウイルスに対して
十分な医療が提供できず、医療が受けられないことをきっかけに、
爆発的に感染者数が増え、助かる命が、助けられなくなることが懸念されます。
こちらの記事では、イタリアでの『医療崩壊』の危機について、伝えています。
この記事を要約すると、以下の通りです。
- イタリアでは、COVID-19パンデミックの第2波を迎えている
- 診療待ちの車内で、酸素吸入を行う病院がある
- 病院のトイレで死亡した患者が発見される
このような事態は、絶対に避けなければなりません。
2.他の医療への影響は?
基のニュース記事ではこんな記載もありました。
「新型コロナ患者を受け入れるため、他の疾患の患者受け入れが困難になりつつある」と訴えた。
特に設備の整った大病院では、新型コロナウイルスに対する治療に、
人員や設備を増員することで、当然他の治療は後に回されることになりかねません。
では、具体的にどんなことが起こるのでしょうか?
こちらは、その一例を紹介した記事です。
たとえば悪性度の高い乳がんでは、1カ月の延期により100人に1人がそのために死亡する、と計算されたのです。
今、日本で現実に悪性度の高いがんの治療が、後回しになるという
事例があるかは、定かではないですが、これも、助けられる命が助けられなくなる、
こんなことが、現実に起こるかもしれません。
次に、海外の論文を紹介します。
こちらの論文では、アメリカの退役軍人病院の入院患者数を調べたところ、
新型コロナウイルス流行後は、新型コロナウイルス以外の病気での
入院者数が減っていたという結果を報告しています。
当然、新型コロナウイルスが流行しても、心筋梗塞や脳梗塞などの
入院が必要な病気が減るとは考えられません。具体的な理由は分かりませんが、
少なくとも、必要な医療が受けられない人がいることが想像できます。
3.私たちにできること
『医療崩壊』を防ぐため、『医療崩壊』が起こるとどうなるのか、
一例を紹介しましたが、実際はもっと多くの問題が発生します。
私たちがこれまで深く考えず、受けることのできた医療が、今危機に瀕しています。
新型コロナウイルスによる『医療崩壊』を防ぐことは、
新型コロナウイルス以外の病気から、私たちの命を守ることにも直結します。
国や地方自治体も色々と、対策を検討していますが、対応の遅れが否めません。
だからこそ、私たちにできることをやりましょう!
個々でできる感染予防の徹底です!
手指の消毒、マスクの着用、3密を避けるという基本的な対策!
しっかりできているか、見直してみましょう。